診療科・部門

リウマチ膠原病科

概要

関節リウマチや各種膠原病(こうげんびょう)の診断と薬物療法を行っています。

膠原病とは皮膚や内臓、筋肉、関節、骨などの結合組織に対して慢性的に炎症が生じることから発症する病気です。膠原病には、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性強皮症などが含まれます。

主な対象疾患

関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、シェーグレン症候群、全身性強皮症、多発性筋炎/皮膚筋炎、混合性結合組織病、血管炎症候群(高安動脈炎、巨細胞性動脈炎、結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、抗酸球性多発血管炎性肉芽腫症、IgA血管炎、等)、リウマチ性多発筋痛症、脊椎関節炎(強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、反応性関節炎、炎症性腸疾患に伴う脊椎関節炎、等)、SAPHO症候群、ベーチェット病、成人発症スティル病、その他膠原病類縁疾患など

関節リウマチ
関節リウマチは、自己免疫性疾患のひとつで関節の内部が炎症を起こす病気です。自己免疫の活動により関節の内面を覆う滑膜が炎症を起こすことで、関節が痛む、腫れる、関節がこわばり動かしにくくなる、関節の曲げ伸ばしが難しくなる、などの症状があらわれます。関節リウマチは発熱、全身倦怠感、体重減少、食欲不振といった全身症状を伴うこともあります。関節リウマチの診断には血液検査、レントゲン検査、超音波検査などを用います。


全身性エリテマトーデス(SLE)
全身性エリテマトーデスは、自己免疫疾患のひとつで全身の臓器に炎症や組織障害が起きる病気です。蝶形紅斑という顔の鼻から両頬にかけての赤みが増す炎症、全身の気だるさ、日光を浴びた箇所の炎症出現などが症状として挙げられます。指定難病のひとつであり、日本で約6~10万人と推定されています。男女比は1:9で、妊娠可能な女性に起こりやすい病気です。


シェーグレン症候群
シェーグレン症候群は、自己免疫疾患のひとつで涙腺や唾液腺に炎症が起きる病気です。血液内に存在するリンパ球が涙腺、唾液腺を攻撃することで、涙や唾液の分泌量が減少します。これによって目の痛み、充血、口臭、虫歯、歯周病などの症状があらわれます。


全身性強皮症
全身性強皮症は、自己免疫疾患のひとつで皮膚が徐々に硬くなる病気です。手指が腫れぼったく感じる初期症状から始まり、手→腕→上腕→肩のように皮膚硬化が進みます。ただし全ての手の皮膚硬化に留まる患者さんもいます。


多発性筋炎/皮膚筋炎
多発性筋炎/皮膚筋炎は、自己免疫疾患のひとつで筋肉に炎症が起きる病気です。筋肉に力が入りにくくなる、疲れやすくなる、筋肉が痛む、といった症状があります。手指の関節の背側や膝関節の外側がカサカサして赤く盛り上がったり、まぶたの上が赤く炎症を起こしたりすることもあります。全身の症状として倦怠感、疲労感、食欲不振を伴います。

治療について

関節リウマチ
関節リウマチの診療に関しては、疾患活動性指標を利用しつつ、まずはメトトレキサート(MTX)の十分量での治療を行います。現在、MTXは関節リウマチ診療の第1選択として位置づけられている薬剤であり、十分な量を使用することにより病気の勢いを和らげる、または消失させることが可能です。その上で、病気の勢いがおさまらない患者さんに関しては、他の抗リウマチ薬の併用や、生物学的製剤の治療も積極的に導入します。それらの薬物療法やステロイドホルモン剤の適切な使用、患者さんへの指導をおりまぜ、患者さんの生活の質向上や関節予後の改善を図ります。病態の把握目的に、質問票を使用しDASという病勢評価のための計算式や、関節リウマチの新たな診療ツールとなりました関節エコーを導入しています。 膠原病診療に関しては、ステロイド、免疫抑制剤等を使用し、病態の安定に努めています。また、感染症など、これら治療の副作用、合併症対応も、当科の重要な役割と位置づけています。入院加療も対応します。また、これら病態に影響を及ぼす点より禁煙を勧めています。

体制

名前 澤木 俊興
役職 部長
専門分野・資格 医学博士
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医
日本リウマチ学会リウマチ専門医・指導医・登録ソノグラファー
臨床研修指導医
名前 村田 秀行
役職 非常勤医師

その他

当科を受診される皆さまへ

初診の患者様は月~金曜日の午前中に来院してください。

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