診療科・部門

産婦人科

概要

当院は地域の中核病院として地域の医療機関と連携を図りながら、軽度から中程度までのハイリスク妊娠・分娩についての受け入れを行っています。当科ではより安全な正常分娩を目指しています。帝王切開の際は麻酔科医が麻酔を行います。

婦人科腫瘍の治療では患者さんの身体的負担が少ない鏡下手術を取り入れています。そのほか不妊症治療、過多月経治療、骨盤脱の治療なども行っています。

特色

当院は静岡県東部の中核をつかさどる地域医療支援病院であり、地域周産期母子医療センターの指定を受けています。近隣の診療所(開業医)からの紹介の方を優先的に診療しています。 在胎週数30週以降、体重1200g以上で産まれた未熟児は、小児科医の管理する併設の新生児集中治療室で保育が可能です。外来、病棟のスタッフの半数以上は助産師の資格を持っており、院内母親学級の開催と助産師外来での保健指導を行っています。(母親学級は当面コロナウイルスの影響により開催を見合わせています)

主な対象疾患

正常~中等症までのハイリスク妊娠・分娩、流産、異所性妊娠、子宮頚部異形成、子宮内膜増殖症、子宮筋腫、卵巣腫瘍(良性)、子宮内膜症、子宮腺筋症、性感染症、骨盤内炎症、不妊症、月経困難症、過多月経、月経周期異常、骨盤臓器脱

 

ハイリスク妊娠

ハイリスク妊娠とは、妊娠中・分娩中・産後に、母体または胎児(新生児)に健康上の問題や合併症を悪化させる危険性があるなど、何らかのリスクを伴う可能性のある妊娠のことをいいます。妊婦健診の際に、ハイリスク妊娠の可能性を診断するリスク評価を行い、リスクの高い妊婦は、ハイリスク妊娠に関する知識と経験を備えた医師と、治療設備の整った施設で、妊娠から出産までの母子のケアを行います。


子宮筋腫

子宮筋腫は珍しくない腫瘍で、30歳以上の女性の20~30%に見られる病気です。悪性の病気ではありませんが、貧血や痛みなどの症状の原因となることもあります。卵巣から分泌される女性ホルモンによって大きくなるので、閉経すると小さくなっていきます。筋腫ができる場所によって、粘膜下筋腫(子宮の内側)、筋層内筋腫(子宮の筋肉の中)漿膜下筋腫(子宮の外側)に分けられています。


卵巣腫瘍

卵巣は子宮の左右に1つずつありますが、この卵巣にできる病気のことを卵巣腫瘍と言います。通常卵巣は2~3㎝ですが、大きいものでは30㎝を超える卵巣腫瘍となることもあり、大きくなると腹部膨満感や腹痛、頻尿などの症状が現れます。卵巣腫瘍には、良性腫瘍、境界悪性腫瘍、悪性腫瘍に分けられますが、当院では、良性腫瘍を主に扱っています。


不妊症

不妊症とは、妊娠を望む健康な男女が避妊せず性交をしているにもかかわらず、一定期間(概ね1年)妊娠しないものをいいます。妊娠を考える年齢が上昇していることもあり、近年は不妊に悩むカップルが増えています。女性だけでなく男性に原因がある場合がありますので、検査を行い原因を知ることから治療は始まります。治療は、女性の排卵のタイミングを見ながら行うタイミング法、最も妊娠しやすい時期に精子を子宮内に注入する人工授精、体外で受精させた受精卵を子宮内に戻す体外受精などがあります。


過多月経

過多月経とは、生理の時の出血(経血)の量が異常に多くなる症状です。経血の量は個人差がありますが、経血量が多く日常生活に支障がでたり、貧血が起こったりすると、過多月経と診断されます。若年層では、子宮に異常がなく他にも原因となる病気がない機能性過多月経の場合が多いですが、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜がんなどが原因となる場合もあります。


骨盤臓器脱

骨盤臓器脱は、子宮や膀胱、腸などが膣から外に出てしまう病気で、子宮脱や膀胱瘤などと呼ばれています。通常骨盤内の臓器は、筋肉や靭帯、筋膜で構成された骨盤底筋によって支えられていますが、加齢などにより組織が弱くなることで膣から外へ出てきてしまうことがあります。排尿や排便に支障がでたり、痛みや出血によって歩くことに支障が出る場合があります。 

治療について

子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮がん

子宮筋腫や卵巣腫瘍など良性腫瘍の手術では、開腹術に比べて負担の軽い内視鏡(腹腔鏡下手術や子宮鏡下手術)による手術を行っています。当院では、子宮がん検診の精密検査と子宮頸部上皮内がんまでの治療を行っています。子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんの治療は原則行っていませんので、より専門的な治療が行える病院に紹介させていただいています。


生殖・内分泌

不妊症の方に検査・タイミング指導・人工授精・体外授精を行っています。顕微授精は行っていません。妊娠後は引き続き通院が可能です。自治体の各種助成を受けることができます。

体制

名前 辻井 篤
役職 第1産婦人科部長
専門分野・資格 日本産科婦人科学会専門医
母体保護法指定医
名前 内藤 成美
役職 第1産婦人科医長
(兼)臨床検査科部長
専門分野・資格 医学博士
日本産科婦人科学会専門医
名前 鈴木 晶子
役職 第1産婦人科医師
名前 門 智史
役職 第2産婦人科部長
専門分野・資格 日本産科婦人科学会専門医・指導医
日本周産期・新生児医学会暫定代表指導医
静岡県母体衛生学会理事
母体保護法指定医
医学博士(千葉大院修了)
名前 深瀬 正人
役職 第3産婦人科部長
専門分野・資格 日本産科婦人科学会専門医・指導医
名前 新槇 峰子
役職 非常勤
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