診療科・部門

皮膚科

概要

皮膚科領域の疾患は、接触皮膚炎(かぶれ)や白癬(水虫)など外的な要因でおこるものから、内臓疾患と深く関わっているものまで多岐にわたります。当科では、アレルギー疾患、膠原病をはじめとする免疫疾患、感染症、皮膚腫瘍、代謝性皮膚疾患などの診療・相談に応じています。

大学病院や近隣の病院との連携を密にし、最新の医療を行うよう努めています。

入院を必要とする重症皮膚疾患にも対応しています。重症の乾癬に対する生物学的製剤使用許可施設に認定されています。乾癬に対する311nm(ナノメーター)の中波長紫外線(UVB)を照射する光線療法もおこなっています。

また、円形脱毛症や糖尿病性足潰瘍の診断・治療も充実しています。円形脱毛症は年齢や重症度に応じて外用療法、内服療法、光線療法、局所免疫療法(SADBE)をおこなっています。糖尿病性足潰瘍では、潰瘍を生じた原因を調べ、治療をおこないます。傷が治った後も観察が必要な場合は、足病外来で定期的に診察をおこない、再発予防に努めています。

特色

皮膚科専門医が専門的な皮膚疾患の診療を行っています。

主な対象疾患

アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、じんましん、薬疹、接触皮膚炎、金属アレルギー、食物依存性運動誘発性アナフィラキシー、蜂刺症)、免疫疾患(膠原病および類縁疾患:全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎、強皮症、シェーグレン症候群、ベーチェット病、結節性多発動脈炎)、天疱瘡、類天疱瘡、乾癬、掌蹠膿疱症、円形脱毛症)、皮膚感染症(ウィルス性疾患:いぼ、水痘、帯状疱疹、麻疹、風疹、細菌感染症:とびひ、蜂窩織炎、丹毒、寄生虫疾患:マダニ、疥癬、真菌症:足白癬、爪白癬、カンジダ症、スポロトリコーシスなど、皮膚腫瘍(粉瘤、脂漏性角化症、悪性黒色腫、日光角化症、ボーエン病、扁平上皮癌、乳房外パジェット病、血管肉腫、菌状息肉症、皮膚リンパ腫)、代謝性疾患(ポルフィリン症)


アトピー性皮膚炎

慢性に湿疹、皮膚炎を繰り返す慢性の疾患です。強い掻痒を伴い、多くの人でバリア機能が低下しているため、体の外部から様々な刺激を受けやすくなります。


じんましん

皮膚の一部が突然赤く盛り上がり、ミミズ腫れの状態になります。強い痒みを伴います。多くの場合、数十分から数時間で消退しますが、数日間持続する場合もあります。皮膚だけではなく、のどが腫れて嗄声や呼吸困難をきたすこともあります。


遺伝性血管性浮腫(HAE)

遺伝性血管性浮腫は、顔、手足、腸、のどなど、体のあらゆるところが突然腫れる病気です。腫れは繰り返しおこりますが、腫れる頻度は人によって様々で、週に数回起こる人もいれば数ヶ月から数年に1回しか起こらない人もいます。この病気は遺伝子の異常により体内のC1インヒビターという物質が不足したり、うまく働かないためにおこります。


薬疹

薬を飲んだり注射したりすることで生じる発疹のことです。多くの場合は体質により特定の薬に対してアレルギー反応を起こすことが原因です。症状は身体の一部に発疹が出るだけのこともあれば、口の中や全身に重度の炎症が起きて命にかかわることもあります。


乾癬

厚い銀白色の鱗屑を伴った大小様々な形の紅斑が全身に出現します。一部の患者さんでは関節の痛みや腫れ、変形を生じることがあります。


円形脱毛症

突然、円形の境界明瞭な脱毛斑を生じます。数ヶ月で自然治癒することもありますが、脱毛を繰り返したり、頭髪全体や眉毛やひげ、全身の毛が抜ける例もあります。


膠原病

本来自分の身体を守ってくれるはずの免疫システムが、誤って自分の細胞を攻撃してしまうことにより、様々な臓器に炎症や組織障害が起きます。

治療について

アトピー性皮膚炎

ステロイドや免疫抑制薬の外用、抗ヒスタミン薬の内服、保湿剤の塗布をおこないます。ヒト型抗ヒトIL-4/13受容体モノクローナル抗体(デュピルマブ)による治療も行っています。


じんましん

抗ヒスタミン薬の内服をおこないますが、重症例や呼吸困難を伴う場合は、ステロイドやエピネフリンの注射をおこなう場合があります。難治性の慢性蕁麻疹に対して、ヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体製剤(オマリズマブ)の治療も行っています。


遺伝性血管性浮腫(HAE)

当院ではC1インヒビター製剤や選択的ブラジキニンB2受容体ブロッカー(イカチバンド)による治療を行っています。


薬疹

原因と考えられる薬剤の使用を中止します。症状に応じて、ステロイド外用、抗ヒスタミン薬やステロイドの内服、注射などを行います。


乾癬

活性型ビタミンD3やステロイドの外用、光線療法(ナローバンドUVB)、免疫抑制剤、レチノイド、PDE4阻害薬内服、生物学的製剤をおこないます。


円形脱毛症

ステロイドや塩化カルプロニウム外用、局所免疫療法、光線療法(PUVA)、ステロイドの局所注射、内服、点滴などを行います。

体制

名前 秦 まき
役職 部長
専門分野・資格 皮膚科専門医
名前 齋藤 寛大
役職 医員
名前 福地 健祐
役職 非常勤医師
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