診療科・部門

循環器内科

概要

静岡県東部地区の中核施設として、救急患者の受け入れとともに、虚血性心疾患や心不全、不整脈疾患など、幅広く診療にあたっています。内科的に加療の困難な重症の冠動脈疾患や弁膜症については、当院心臓血管外科と連携し加療を行います。

心臓の病気は、患者さんの年齢や体質、糖尿病や高血圧症、高コレステロール血症などの生活習慣病の有無などに応じた治療をする必要があるため、一人ひとりの患者さんに合わせた診療を行っています。

特色

5名の常勤医師と1名の非常勤医師が診療に当たっています。日本不整脈学会研修認定施設に認定されており、2名の不整脈専門医が常勤し診療にあたっています。

主な対象疾患

動脈硬化が原因となる虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、脈の乱れを起こす病気である不整脈(心房細動、房室ブロックなど)、心臓弁膜の病気(弁膜症)、生まれつき心臓に問題のある先天性心疾患(心房中隔欠損など)

動脈硬化が原因となる虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患は、動脈硬化などにより心臓を栄養する血管(冠動脈)が狭くなったり塞がったりすることにより、心臓に送られる栄養分や酸素などを含んだ血液が不足することが原因で起こる疾患です。主な症状は胸や背中の痛み、圧迫感、息苦しさ、冷や汗、意識障害などです。


脈の乱れを起こす病気である不整脈(心房細動、房室ブロックなど)
脈が速くなる・遅くなる、脈が飛ぶなど心臓の拍動リズムに異常をきたす病気を不整脈といいます。必ずしも不整脈の全てが治療を必要とするわけではありませんが、動悸や胸部違和感、失神感やめまいといった症状がある場合は、12誘導心電図やホルター心電図、貸出し式心電計(ハートコーダー)などの詳しい検査を行う必要があります。


心臓弁膜の病気(弁膜症)
心臓にある4つの弁(大動脈弁、僧帽弁、肺動脈弁、三尖弁)のいずれか1つ以上に不具合が起こる病気です。 弁の開きが悪い狭窄症と、弁の閉じが悪い閉鎖不全症があり、心不全の原因にもなります。 心臓に雑音がある場合は弁膜症の可能性があるため、詳しい検査を受ける必要があります。


心膜の病気(心膜炎)
心臓を包む心膜に何らかの原因で炎症が起こった状態です。胸痛や動悸などの症状が起こる場合があります。炎症により心臓の周囲に水が溜まる心タンポナーデという状態を呈することもあります。


生まれつき心臓に問題のある先天性心疾患(心房中隔欠損など)
  生まれつき心臓の中や心臓の周りの血管などに異常がある状態をいいます。心房中隔欠損症、心室中隔欠損症、動脈管開存症、ファロー四徴症などがその代表的な病気です。 およそ100人に1人の割合で起こるとされています。成長するにつれて自然に治る場合もありますが、症状によっては早期から薬による治療や手術が必要となることもあります。

検査について

当科では以下のような検査を行います。


胸部レントゲン検査
胸部にX線を照射し、撮影した写真から心臓の大きさや形、肺の状態を調べます。心臓が悪くなると一般的に心臓は大きくなります。


心電図検査/ホルター心電図/ハートコーダー(貸出し式心電計)
心臓病の検査の基本的なひとつです。心臓の電気的な興奮を体表面で検出することで、心臓に異常がないか調べます。心電図の波形を見ることで、心臓病の種類や重症度などを判定できる場合があります。狭心症、心筋梗塞、不整脈、心肥大、心不全などを確認します。一般的心電図検査の検査時間は約5分です。ほか、不整脈の詳細を評価するための24時間心電図であるホルター心電図や、動悸などの症状がある際にボタンを押して記録する貸出し式心電計(2週間程度)もあります。


運動負荷心電図検査
狭心症や不整脈の一部など平静時には見られない心臓異常を調べるときや心臓の残された運動能力を評価するときに行います。運動を行い心筋の活動量を増やした状態での変化を調べます。 当院では、トレッドミル検査と心肺運動負荷試験(CPX)を行っています。トレッドミル検査は心電図と血圧計を装着し医師の立ち会いのもと、ベルトコンベアの上を歩きながら検査をします。心肺運動負荷試験(CPX)は心電図、血圧計の他、呼気を計測するマスクを付けてエアロバイクを漕ぎながらする検査で、呼気ガス分析により心肺運動機能の評価を行います。いずれも検査時間は約30分です。


脈拍速度検査
動脈硬化の程度を調べる検査です。両手足首の4カ所に血圧計を巻き、胸に心臓の音を拾うマイクをつけて測定します。薄手の服ならそのままで測定できます。検査時間は5分程度です。


体表面エコー検査(心臓超音波検査)
体表面から超音波を利用して心臓の形態や心機能、心室の壁の厚さ、弁の狭窄や逆流などを調べるときに行います。上半身裸で横向きや仰向けになり行います。検査時間は約30分です。


経食道心エコー検査
体表面エコー検査では画像の抽出が困難なときに行います。食道から超音波を用いて心臓を観察することで、弁膜症の細かい状態や心臓内の血栓などを評価する場合に行います。検査方法は喉を局所麻酔した後に胃カメラのような細い超音波を飲み込んでいただきます。検査時間は約30分です。


ヘッドアップティルト試験
起立性低血圧やめまい、失神などの自律神経の異常を確認するために行う試験です。自動でベッドが動かせる特殊なベッドに横になり、脈拍や血圧等を確認しながら立位とし、その変化を確認する検査です。脈拍や血圧の変化により自律神経の状態を判断し、診断や治療を行います。検査時間は30~60分程度です。


心臓カテ-テル検査
心臓周辺に細いカテーテルという管を挿入し詳しく調べる検査です。局所麻酔をした後に、手首や肘・足の付け根(鼠径部)の血管からカテーテルを挿入し、心臓まで進めて心臓や血管(主に冠動脈、大動脈、肺動脈)に造影剤を流し放射線撮影をします。これにより、血管に狭いところや詰まっているところがないか確認したり、心機能や心筋壁運動を評価したりします。 狭心症や心筋梗塞が疑われるときには、そのままバルーン拡張術やステント留置術などの治療を行う場合があります。そのほか、弁膜症や動脈瘤などの生まれつきの心臓病などの診断も可能な場合があります。個人差がありますが、検査時間は30分から1時間ほどです。


心臓(冠動脈)CT (320列マルチスライス)
従来は心臓カテーテル検査でしか評価することができなかった冠動脈がCTで評価できます。腕の血管から点滴で造影剤を注入しCT撮影を行い、コンピュータにより詳細な心臓の画像を得ます。腎機能が低下している場合や動脈硬化の強い場合には行えないこともあります。撮影時間は約20分です。


心臓核医学検査
微量の放射性の医薬品を静脈に注射して、心臓の血流状態を画像にする検査です。狭心症や心筋梗塞の診断、治療後の経過を見るときなどに行います。検査の間はベッドで安静にして頂きます。病気の状態によって薬の取り込まれ方が異なるので、心臓の大きさや動き、心筋の血液の流れや代謝の状態を知ることができます。1度の検査時間は約30分で、時間をおいて2回撮影があります。

治療について

動脈硬化が原因となる虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
心臓カテーテル検査を行い、治療を行います。血管の状態や患者さんの基礎疾患によっては、心臓血管外科での心臓バイパス手術が必要となる場合もあります。


脈の乱れを起こす病気である不整脈(心房細動、房室ブロックなど)、心臓弁膜の病気(弁膜症)
脈が速くなる「頻脈性不整脈」の治療は主に薬により症状のコントロールを行います。発作が頻回で症状が強い場合や薬で改善しない場合は、心臓にカテーテルを挿入し、原因となっている部分を焼灼するカテーテルアブレーションによる根治を行う場合もあります。また脈が遅くなる徐脈性不整脈で徐脈による症状(倦怠感や失神など)や心不全徴候を認める場合は、一般的にペースメーカーの植込みの検討が必要です。


心膜の病気(心膜炎)
胸の痛みに対する薬物治療が基本ですが、心タンポナーデを起こしている場合は、局所麻酔で針を刺し、溜まった水を抜く治療を行う場合があります。


生まれつき心臓に問題のある先天性心疾患(心房中隔欠損など)
主に薬による治療を行います。重度の弁膜症の場合は手術を行います。

体制

名前 伊藤 浩嗣
役職 副院長
(兼)循環器内科部長
(兼)救命救急部長
(兼)救命救急センター長
専門分野・資格 医学博士
日本内科学会教育責任者
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本循環器学会認定循環器専門医
植込み型除細動器/ペーシングによる心不全治療研修終了
日本救急医学会救急科専門医
臨床研修プログラム責任者
臨床研修指導医
日本医師会認定産業医 ICD(Infection Control Doctor)認定
認知症サポート医
沼津医師会 理事
名前 原 英幸
役職 医長
(兼)リハビリテーション科部長
専門分野・資格 医学博士
日本不整脈心電学会認定不整脈専門医
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会認定循環器専門医
心臓リハビリテーション指導士
植込み型除細動器/ペーシングによる心不全治療研修終了
臨床研修指導医
名前 村上 雅美
役職 医長
専門分野・資格 医学博士
日本循環器学会認定循環器専門医
日本内科学会認定内科医
日本人間ドック学会認定医 日本医師会認定産業医
植込み型除細動器/ペーシングによる心不全治療研修終了
臨床研修指導医
名前 五十嵐 建
役職 医長
専門分野・資格 医学博士
日本内科学会認定内科医
日本循環器学会認定循環器専門医
日本不整脈心電学会認定不整脈専門医
名前 中田 匠哉
役職 医員
専門分野・資格 日本内科学会認定内科医